酒が道ヅレひとり旅

旅先での愉しみは酒と食、温泉があればなお良し。

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秘湯の一軒宿で交互浴と薬膳風郷土料理でからだが整う「釜沼温泉 大喜泉」宿泊記

2022年4月に「釜沼温泉 大喜泉」に宿泊しました。

アクセス

最寄りの駅はJR中央本線の木曽福島駅です。

宿泊客は事前に連絡をすれば、駅まで迎えに来てもらえます。

木曽福島駅に到着後は時間があったので、酒蔵で買い物したりと過ごしていました。

15時半頃に迎えにきていただきチェックイン。

1831年に釜沼温泉の源泉が発見されてから続く歴史ある温泉旅館だそう。

木曽の豊かな自然に囲まれた大喜泉は、日本秘湯を守る会の宿でもあります。

全室7部屋のこじんまりとしたお宿。

ロビーの一角には温泉水も置かれていて、自由に飲むことができます。

最初は鉄の味がして若干飲みにくく感じていましたが、温泉に入る前後に少しずつ飲んでいたら段々と慣れてきました。

慢性の便秘にも効能があるらしく翌日にはスッキリと。

毎日飲み続けていれば体質改善が期待できそうです。

部屋

予約していたのは6畳一間のコンパクトなお部屋。

一人なので問題ありません。

お布団は事前に敷かれていました。

窓枠には鏡とケトルが置かれています。

部屋から川の流れを眺めることができ、音にも癒されます。

エアコン下にある開き戸の中には、浴衣やタオル類が置かれていました。

その横には小さいテレビ、足元にドライヤーやごみ箱が置かれています。

ガムテープがあるということは、カメムシが出現するのでしょうね。

山奥なので当然なのでしょうが相変わらず慣れません。幸いに遭遇することはありませんでした。

トイレ、洗面所は付いていない部屋でしたので共用を利用します。

清潔感のある洗面所です。

こちらのお水は飲み水としても利用できます。

奥には冷蔵庫とレンジが置かれていました。私も名前を書いてお酒を入れておきました。

風呂

館内を探索した後はさっそく温泉へ向かいます。

温泉に入る前にも飲泉して、いざ。

洗い場は3ケ所、その奥に浴槽があります。

とっても効能がありそうな温泉の色合い。

浴槽が3つ並んでいます。一番大きな浴槽は約13度の源泉を加温したもの。

4人も入ればいっぱいでしょうか。

手前の2つは源泉水風呂で、こちらは1人用です。

それを交互に2回ずつ浸かり15分であがるのがおすすめの入浴方法だそうです。

私もやってみます。

まずは加温されている浴槽へ、丁度良い湯加減です。

湯の花もたっぷりと。

少し温まっているとだいぶ暑くなってきたので源泉水風呂へ足をいれます。

ひえー!これが冷たい。

まだダメだわと、また加温された浴槽に戻ります。

今度こそと意を決して源泉水風呂へ。

一度肩まで浸かってしまうと、不思議とじわりじわりと温もりが。

これは気持ちがいい!

蛇口をひねれば源泉かけ流し温泉が出てきます。

続いてまたもや加温された浴槽に戻ります。この感覚もたまりません。

▲温泉分析表です。

日帰りも営業されていますが、宿泊者がチェックインできる時間帯には終了しているようで混雑することはなさそうです。

夜はこんな雰囲気です。

静まり返った中で聞こえてくるのは、川のせせらぎと温泉がチョロチョロと出てくる音。

1度だけ一人の方と入れ違うことはありましたが、あとは一人でのんびりと浸かることができました。

食事

夕食は18:30開始でした。

食事処へ行くと、私以外は4人組の男性客のみでした。

この日のお品書き。

薬膳を取り入れた夕食メニューとのこと。

緑色が鮮やかです。季節柄、春野菜が豊富な前菜。

左手前から卯の花、むかごの酢漬け、菜花の胡麻和え、さつまいものはちみつレモン煮る、スナップエンドウの春炒め、里芋の田楽。

サラダには醤油糀のドレッシングがかかっています。

田中屋の豆腐は木曽福島にある老舗のお豆腐屋さんとのこと。

セロリの中華風炒め、うどの酢味噌和え。

ここはやはり地酒にいくでしょう。合わないわけがありません。

飲み比べ三種セットは、木曽路、七笑、中乗さんの特別純米酒です。
木曽福島駅から徒歩圏内にある、七笑酒造と中善酒造店には当然立ち寄りました。

焼き物は信州豚と信州茸の甘みそ焼きと、木曽の漬物すんきです。

すんき漬けは木曽地方の伝統的な発酵食品なんですね。初めて食しました。

辛味噌ズッキーニと卵黄、天ぷらは春野菜のかき揚げ、ふきのとう、梅干し。

梅干しの天ぷらって珍しいですね。どれも揚げたてでサクサク。

温泉のお吸い物、地あまごの塩焼きです。

温泉水は少し飲みにくいけど、この味がいい出汁になっているようです。

新玉ねぎの和風あんかけ、とろろ信州そばです。
瓶ビールも飲んでいましたが、日本酒が足りなくなりおかわりしていました。

どのお料理も素材を生かした味付けで、とっても美味しい。

一食でこんなにふんだんに野菜を食べることは、普段はなかなかできません。

デザートはかしわ餅でした。お腹が一杯、大満足な食事でした!


朝食は7:30開始で、同じ場所に座ります。

夕食時には見かけなかった一組のご夫婦がいらっしゃいました。どおりで温泉も空いていたわけです。

温泉水を利用した小鍋の中には野菜に豆腐や肉団子が。

お米やお味噌汁も美味しかったです。

地元の食材にこだわり、ひとつひとつ丁寧につくられた料理を食せば、体も悦んでいるようです。

おわりに

温泉水の効能か、野菜中心の食事のおかげか、はたまた温泉に浸かりゆっくりとくつろげた環境の為か、いつもは漢方を飲まないとダメなのですが、翌朝にはスッキリと。

静かな秘湯宿に、わずか一泊の滞在でしたが体も心もリセットされたような気がします。

私が宿泊した数年後にリニューアルされたようですので、また訪れてみたいですね。

源泉と加温された湯との交互浴は、暑い時期は特に気持ち良さそうです。

 

▼「大喜泉」公式サイト

daikisen.com

※ブログ内の情報は宿泊した2022年4月時点のものです。